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不適切保育の防止策とは?

不適切保育とはどういったものか、防止するためにはどんな対策方法があるのかについて紹介します。

不適切保育とは?

子どもの人権・人格の尊重の観点から改善を要する行為

近年、ニュースなどで取り上げられ問題視されることも少なくない「不適切保育」。こども家庭庁によるガイドラインでは、「保育所での保育士等による子どもへの関わりについて、保育所保育指針に示す子どもの人権・人格の尊重の観点に照らし、改善を要すると判断される行為」となっています。

しかし、保育所保育指針に反する行為を全て不適切保育と断定することは難しく、保育所によって考え方が異なることから、どのような行為が不適切保育となるのか明確化が求められています。不適切保育は端的に言うと、「子どもの健康や安全、発達などに悪影響を与える保育行動や環境」のように表せるでしょう。

いずれも保育士から子どもへの関わりによるものですが、虐待等が含まれる場合もあり線引きしにくいのが実状です。不適切保育の行為としては、以下の5点でチェックしてみるとよいでしょう。

  1. 子どもの人格を尊重しないかかわり
  2. 物事を強要するようなかかわり・脅迫的な言葉
  3. 罰を与える・乱暴なかかわり
  4. 子どもの育ちや家庭環境を考慮しないかかわり
  5. 差別的なかかわり
参照元:こども家庭庁「保育所等における虐待等の防止及び発生時の対応等に関するガイドライン」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/13e273c2/20230512_policies_hoiku_3.pdf

しつけや指導の範疇として片付けられることも

不適切保育の問題は、その行為がしつけや指導の範疇として片付けられてしまうこともあります。

保育所等で不適切保育として報告された行為があったとしても、園長等によってしつけや指導の範疇と回答されてしまうと、どこまでが不適切保育と言えるのか線引きしにくいものです。

実際、保育所では集団生活を滞りなく送るために、ある程度のしつけや指導を容認している場合もあります。保育士によっても認識に違いがあり、本心から子どものために行った行為が、望ましい指導の範疇を超えてしまう可能性もゼロではありません。

不適切保育が発生する原因

不適切保育の原因には、保育士の技術の未熟さや知識の不足、劣悪な職場環境、子どもの人権や人格の尊重に関する認識の違いなどが挙げられます。時間や行動の制限から焦りが生じ、子どもに対して大きな声で叱責したり雑に扱ったりといった行為が不適切保育につながることもあるのです。

そういった行為に他の保育士が気づけない、話し合いの場を持てないなどの職場環境が、不適切保育の一端になる可能性もあります。保育士の人数が足りていない、改善する余裕がないなど根本的に解決すべき問題があるかもしれません。

不適切保育の防止策

チェックリストやガイドラインを用いた防止策

不適切保育の原因としては、保育士それぞれの認識の違いによるところもあるため、どういった行為が不適切保育にあたるのか適切に認識を共有することが求められます。

市区町村・都道府県などの自治体でも、チェックリストやガイドラインの作成が進められており、現場で活用されるよう整備されています。また、不適切保育の認識を現場に浸透させ、理解を深めてもらうために、まず施設長やリーダー職に研修などを受けてもらう試みが、行政によって行われています。

不適切保育についての認識だけでなく、不適切な保育を生じさせない職場環境等の整備のために、行政からの助言・指導による改善も期待されています。

ICTの活用による情報共有

職場環境の改善は個人の努力だけでは成しえないことも多く、すぐに実践できない場合も少なくありません。

そこで、すぐに取り組める施設全体の対策として、ICTの活用による情報共有という取り組みが挙げられます。一人で問題や悩みを抱え込んでしまうと、余裕がなくなり不適切保育につながってしまう可能性もあります。

ICTの活用によって、情報管理や労務管理がしやすくなって保育士一人ひとりの負担を軽減できるだけでなく、面と向かって相談しにくいことやちょっとした気づきなどの情報共有もしやすくなるでしょう。

不適切保育を防止しよう!

子どもの健康や安全、発達などに悪影響を与える不適切保育を防止するには、保育士それぞれの知識や技術の向上、適切な認識の共有などが必要です。そのためには、チェックリストやガイドラインの整備、研修、行政の指導、職場環境の改善などが必要ですが、すぐに達成できないこともあります。

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