保育ICTシステム比較52選!子どもに向き合うための業務効率化 » 保育ICTシステムの基礎知識 » 保育のICT化は厚生労働省も推進している

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保育のICT化は厚生労働省も推進している

保育現場において業務効率化を図るため、保育のICT化の促進が望まれます。厚生労働省も「保育所等における業務効率化推進事業」を打ち出しており、ICT導入する保育園に対し補助金の交付を行うなど、積極的にICT導入を推進しています。

政府によるICT化推進のための補助金制度

ICT化を導入する際の補助金制度はいくつか存在しますが、内閣府も保育士不足の解消に繋げるため、補助金制度で保育所のICT化推進を応援しています。保育士の離職率が高いという問題は、業務内容の多さからくる激務との調査が出ており、ICT化を推進することで業務量の軽減化を進め、保育士不足問題を解決したいとの考えから、補助金制度を整えるなど積極的にICTの導入を進めているようです。

内閣府の企業主導型 保育事業 助成金「運営支援システム導入加算」※では、1施設最大100万円の補助金が受けられます。

厚労省の保育所等におけるICT化推進事業補助金でも、1施設最大最大100万円の補助金制度※があり、東京都など各都道府県でも、各自治体がICT化推進の補助金などの取り組みを行なっています。

※「令和3年度 保育関係予算概算要求の概要」URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000677014.pdf

こちらではさらに詳しく、ICT補助金についての内容と申請方法などを説明しています。

保育ITシステムについて、ICT補助金とは?助成の金額は?

令和3年度 保育関係予算概算要求の概要

厚生労働省子ども家庭局保育課が出している、令和3年度 保育関係予算概算要求の概要によりますと、令和3年度概算要求は、厚生労働省で1,064億円+事項要求となっており、前年令和2年度の予算に比べて1億円の増額、内閣府の予算は1兆8,656円で前年令和2年度の予算と変わらない金額となっています。新型コロナの影響で、徹底した感染対策を行いながら保育事業を進めるにあたり、マスクや消毒代などの経費がかかることなども盛り込まれているようです。感染拡大防止のための、ICT化の活用の推進の支援にも力を入れていくことが盛り込まれていました。

各導入項目によって金額が設定されており、業務のICT化等を行うためのシステム導入には、1施設あたり最大100万円の補助金が受けられること※、外国人の子供や親とのコミュニケーションをとる際に使用できる翻訳機等の補助金は15万円※ほどの補助金が受けられることなど、その他にも保育現場での業務効率化を図るための補助金が多く設けられていました。

認可外保育施設についてもICT化についての補助金を受けることが可能※となっており、国と厚労省の積極的なICT化推進の姿勢が窺うことができます。

※「令和3年度 保育関係予算概算要求の概要」URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000677014.pdf

導入への課題

ICT化を推進すれば、確実に業務の効率化を図ることができますが、導入にあたってのいくつか課題もあります。

導入する際のインターネット環境を整える必要

ICTシステムは、ほとんどのサービスでクラウドでの管理を採用しているので、ある程度の速度を持つインターネット通信回線の設置が、保育園内には必要になります。さらにICTシステムを使用する際には、必要なスペックを有するパソコンやタブレットも必要です。それらを導入するコストも考えなければなりません。パソコンの種類によっては場所の確保も必要となり、狭い保育所でスペースが限られている場合には、必要な数を考えノートパソコンの方が望ましいかなどの検討も必要になります。

操作を行えるか

職員全員の操作に対しての不安を、払拭していく必要もあります。パソコンや電子機器をあまり使い慣れていない場合などには、操作を覚える必要が出てくるでしょう。普段からパソコンなどを使いこなしている職員もいれば、そうでない職員もいます。基本的にICTシステムの操作方法はそこまで難しいものはないですが、今まで手書きだったものが急にキーボード入力になり、パソコンなどを使った入力に慣れていない場合、せっかく業務の効率化を図るために導入したシステムなのに、普段以上に時間がかかってしまった、なんて事も起きかねません。

保育士のITスキルによって差が出てしまうため、ICT化システムのメリットをうまく使いこなせておらず、導入したメリットがあまり反映されていないというケースもあるようです。※ パソコンやタブレットの操作能力を、ある程度同一にすることが求められます。

※「保育現場の ICT 化・自治体手続等標準化検討会 報告書(案)」 URL:https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/hoiku_ict/pdf/004_04_00.pdf

スムーズにICT化導入に移行できるように、こちらのページでは必要な設備についてまとめています。

保育ICTを導入する際に必要となる設備とは?

保育園での導入背景

実際にICT化システムを推進している背景にはどのようなことがあるのか、いくつかの例をまとめました。

働き方の改善を目指す

保育士不足が叫ばれる中、ICT化の導入によって保育士や保育園が抱える膨大な業務の負担を少なくしこなしやすくなるように効率化を図り、働きやすい環境を整えることが第一の目的としてあります。さらに保護者とのコミュニケーションも円滑に進められるようにすることで、意思疎通を図りやすくなり、連絡事項なども一括で送信することで管理をしやすくするという目的の背景もあります。

小まかな課題解決にも対応可能

ICT化システムで、保育業界が抱えている大小様々な問題を解決していくことも期待されます。ICT化システムの持つ利点をうまく活用していくことで時間の余裕を生み、保育の質の向上を目指す、そんな課題背景もあるのです。業務効率を良くすることによって、日々の仕事の負担を減らし、保育の質の向上に努めることが出来るように、ICT化システムには求められます。

ICT化システム導入で働き方改革を実現

多くの企業内で進められているICT化システム導入を、保育の現場にも取り入れることで、保育士の働きやすさの改善や離職率の低下を目指す取り組みを政府の補助金などを利用し行うことが可能です。導入にあたっていくつかある課題点のクリアを目指し、業務の効率化を図ることで、保育の質の向上を目指すことが求められています。

【課題別】
機能が豊富な
保育ICTシステム3選
保育現場における課題は多岐にわたり、その解決には適切なICTシステムの導入が不可欠です。ここでは、保育士の専門性向上、職員の管理、保護者とのコミュニケーションの3つの課題別に、機能が豊富な3つの保育ICTシステムをご紹介します。
保育士の
専門性を高めたいなら
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(チャイルドケアウェブ)

引用元:https://home.childcareweb.jp/

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